「アフィリエイトをやるなら口コミサイトでしょう!」とアフィリエイトを始めたばかりの頃に短い期間ですが口コミサイトを運営していたことがありました。
過去形なのは今はそのサイトをリニューアルして普通のレビューサイトにして、今は口コミサイトはやっていないからです。
なぜ口コミサイトをやめたのかというと口コミサイトは不正をしないと収益を上げるのは難しいと感じたからです。
口コミサイトの難しさ
口コミサイトは訪れた人が商品やサービスを使ってみた感想を書き込みすることで成立するので、簡単だと思われがちですが真面目にやろうとすると実は簡単ではありません。
口コミサイトなのに口コミ情報がない
当たり前のことですがサイトをスタートさせた当初は口コミ情報が集まっていないので、口コミサイトなのに口コミがないという状態になります。
「口コミ 〇〇」などと検索してサイトを訪れてくれているのに当の口コミがまったくないのです。これでは他のユーザーの口コミを見たくてきてくれる人を満足させることはできませんし、運営している側としてもなんだか申し訳ない気さえしてきます。
そこで「口コミを自分で書いてしまおうか」とか「他のサイトの口コミをパクっちゃうおうか」という誘惑に駆られました。
「でも、口コミを自分で書くのはまずいよな…、パクるのはもっとまずいし…」と思いとどまりましたが、ある程度口コミが集まるまでは何度もこの誘惑に駆られました。
口コミを寄せてくれる人は少ない
サイトを訪れてくれる人で口コミを寄せてくれる人は滅多にいません。
理由は簡単で口コミサイトを訪れる人は
情報を得たい人数>>>>>>>>>情報を広めたい人数
だからです。
口コミサイトを見に来る人は口コミを読みに来る人が大半で、使った商品やサービスの情報をわざわざ書き込みたいなんて奇特な人はほとんどいないのです。
人は悪い情報を広めたいという衝動の方が大きい
人は良い情報を伝えたいと言う衝動よりも悪い情報を伝えたいと言う衝動の方が大きい生き物です。
それは商品はまともに届いてまともに使えるのが当たり前で、商品が届かなかったりすぐに壊れたりするのが異常だからです。まともに使えたことをわざわざ知らせる人はあまりいませんが、すぐに壊れたりすると(頭に来ていることもあり)知らせたがる人は多いというわけです。
口コミサイトには商品の欠点や不便な点の情報も必要な情報なのですが、悪い情報ばかり集まってしまってしまうと口コミサイトを運営している側としては商品やサービスが売れなくなるので困ったことになります。
法人化しているような超メジャーな比較サイトや価格サイトなら情報操作をしなくても集客力が強いので商売になるのかもしれませんが、個人が運営している始めたばかりの口コミサイトでは情報操作なしには運営は厳しいと思います。
変な人に住み着かれると面倒なことになる
PVも増えてきて口コミも集まって順調に行きだしたなという時に主(ヌシ)のような人が現れ常駐されたことがあります。
悪気はないのかもしれませんがその主は管理者でもないのに
- 口コミにいちいちコメントを返す
- 仕切ろうとする
- 自分語りをする
- 好みを押し付ける
など普通の人が書き込みをしにくくなるような雰囲気を醸成していきました。
最初はこのような性質の人とわからないし、口コミが少ないうちは有難くもあるので書き込みを許可していたのですが、次第に本性を表してきたので書き込み禁止にしました。
すると、メールフォームから長い長い苦情メールを送ってきて…、相手にするのは面倒臭かったですね。
これが直接の原因ではありませんが、管理者として書き込みのチェックを毎日しなければならなかったり、厄介な人の相手は面倒だったりで、どうにも割が合わないと感じ口コミサイトを普通のレビューサイトにリニューアルしました。
一方ライバル口コミサイトでは
これからご紹介する方法は私には不正としか思えずそんなことまでして儲けたいと思わないので手を出しませんでしたが、口コミサイトを運営していた当時ライバルサイトではこれから紹介するような方法でサイトを運営していたようです
口コミの水増し
口コミサイトで口コミの水増しをしているサイトは多いですね。
クラウドソーシングのサイトを見ると「〇〇の感想100文字で20本」なんて募集もありますし、外注を使って口コミを水増ししているサイトは結構あるようです。
自分で書いてしまうと同じような文章になってしまうので外注を使うのもわかります。
しかし、外注で集めた感想は口コミではないですよね。
情報操作
「難しさ」でも触れましたが、実際の口コミは商品を売るのに都合の良い口コミは集まりにくく、苦情苦言の口コミが集まりがちです。
そこで必要になるのが情報操作です。
褒めている口コミを増やしけなしている口コミを間引くわけですね。
とあるアフィリエイト塾では良い情報と悪い情報の割合は8:2がいいとか9:1と教えてるところもあります。良い情報ばかりだと嘘くさくなってしまうので、悪い情報も少量混ぜることにより信憑性を増すわけですね。
曰く情報弱者から搾り取るんだそうですよ。
口コミ風サイト
書き込みフォームもない口コミサイトって結構ありますよね。
おそらくそのような口コミサイトの口コミは管理者が書いていたり外注で集めた口コミで構成されているのでしょう。
書き込まれる口コミをいちいちチェックする必要もありませんし、手間も減るし賢いやり方なのかもしれません。
しかし、そのようなサイトは口コミサイトの名を借りた口コミ風サイトですよね。これが良いか悪いか私は判断しませんが、私はやりたくはないですね。
ツイートを並べているのは口コミといえるのか?
最近流行っているようであちこちでよく見かける手法です。
twitterのツイートを拾ってきてキャプチャ画像を貼り付けたり、ツイートを埋め込んで並べているあれです。
確かに個人がつぶやいた感想なので口コミといえるのかもしれませんが、口コミとして載せるツイートは管理者が選ぶわけで都合の良いツイートだけを集めることができますよね。
つまり情報操作ができちゃうわけです。
ツイッターのアカウントを何個も作り自分でツイートしてそれを貼り付けるなんてこともできますよね。
それにツイートをした人に転載許可を取ってるかどうかも怪しいです。
ツイートをサイトに埋め込んだ場合容易にそのアカウントへ連絡を取れるので、当人が想定している以上の問い合わせがいって迷惑をかける恐れもあります。
これらが良いのか悪いのか判断しませんが、私はやりたくないですね!
脱毛エステ店の口コミサイト
昨年(2016年)の8月にとある脱毛エステ店に消費者庁が新規の会員勧誘や契約を9ヵ月間禁止する業務停止命令を出しました。この脱毛エステ店はアフィリエイトで集客していて多くの口コミ(風)サイトで良い脱毛エステ店と紹介されていたんですよね。こんなこともあったよということでちょっと紹介します。
なぜ業務停止命令が出されたのか
業務停止命令の理由は特定商取引法の違反で
- 月額9,500円で脱毛を受けられると宣伝していたのに実際は17万円を超えるコース契約させた
- 機械や人手が足らないのに「必ず予約が取れる」と説明した
んだそうです。
この脱毛エステ店は口コミサイトではどのように紹介されていたのか
業務停止命令が出される前口コミサイトでは
- 当日でも予約が取れる
- 他の脱毛エステに比べて安いのに丁寧
- 料金もオトクなのにしっかり全身脱毛できた
などの口コミであふれていました。
特に予約に関しては「予約がなかなか取れない」等の口コミは一切みられませんでしたね。
ちなみに、業務停止命令のニュースが流れるとASPは脱毛エステ店のアフィリエイトを即座に配信停止、それに伴いそれらの口コミサイトはページを非公開にしたり広告の貼替えたりしていました。
しかも貼替えをしたサイトはエステ店の別のエステ店の広告に貼替えて、文章もそのままで店名だけ変更して対応していました。
口コミサイトはあてにされなくなる
口コミサイトと言っても管理者が利用したこともない商品やサービスの口コミを書いていたり、外注に発注した口コミを並べているだけの口コミサイトが数多くあります。
脱毛サロンの口コミサイトの管理者は予約が取りにくいという事実自体知らなかったのではないでしょうか?
知らなかったのならそれも問題ですが、知った上で「良い口コミ」ばかりサイトに載せていたのなら更に問題です。
今はまだ虚偽情報を載せている口コミサイトを規制する法律はなさそうですし処分されるのは脱毛エステ店だけですから、儲けられるの口コミ風サイトでもなんでもやるというようなアフィリエイターも多いのでしょうね。
しかし、このようなことを続けていれば口コミサイト全体の信頼性は下がりひいてはネット上の情報の信頼度もどんどん落ちてしまいます。そうなってしまえば口コミサイト以外のアフィリエイトでも収益を上げることも段々と難しくなるのではないでしょうか?
それに昨今の口コミ風サイトの酷さは目に余るものもあるので、そのうち法的規制が入るかもしれませんしね。
「規制は入ってから対応を考えればいいし、儲けられるうちは情報弱者から搾り取る!」という考え方もあるかもしれませんが、私は規制はされない方がいいし正当に商売したいので口コミサイトからは手を引くことにしました。
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