この度2年弱利用させていただいたさくらのレンタルサーバからmixhost(ミックスホスト)へ全てのサイトを移転させました。
レンタルサーバーを移転するにあたり幾つか候補があったのですが、その中からmixhostを選ぶに至った経緯を記しておきます。
なぜさくらのレンタルサーバからの移転を決意したのか
最初に断っておきますがさくらのレンタルサーバはけして悪いレンタルサーバーではなく、他の同価格帯のレンタルサーバーと比べたらむしろ良い部類のレンタルサーバーです。
さくらを使っていてあまり不満はなかったのですが、それでも移転をした理由それは…
サイトを無料でSSL化したかった
昨年あたりから個人ブログでもSSL化サイトが目立つようになってきているし、Google先生も「SSL化サイトを検索で優遇する」と言っているしでうちもそろそろSSL化しなきゃなと考えていました。
さくらのレンタルサーバを利用していてサイトをSSL化する方法はいくつかありますが、一番簡単で手軽なのはさくらが提供している独自SSLを有償で導入する方法です。
この場合最も安いプランのRapidSSL(ラピッドSSL)を利用しても年間で1,500円(税抜)かかってしまいます。
しかも、ドメインごとに年間1,500円です。
作りかけのサイトを含めて私は7個サイトを所有しているので、RapidSSLを導入すると新たに年間
1,500円×7=10,500円
の出費になってしまいます。
2年弱収益サイトを運営しているのでこれくらいの額なら払えると言えば払えるのですが、それでもちょっとお高いですよね。
だいたいサーバー代より高いのは納得がいかないじゃないですか!
それに、サイトを増やす毎に追加で1,500円かかるとなるとさらに考えてしまいます。
そこで、外部のSSLで安いところはないかと探していたらLet’sEncrptと言う無料SSL証明書があることがわかりました。年間1,500円かかるものが無料で済むのですから大変魅力的ですよね。
無料なので早速Let’sEncrptでSSL証明書を取得してSSL化したんですが
- SSL証明書取得にLinux環境が必要で面倒
- 期限が90日で更新が面倒
と言う問題に突き当たりました。
導入はサイトごとに一度なので面倒なのは我慢するとしても、証明書期限が90日で3ヶ月以内に更新をしないといけないのはかなり大変です。
Let’sEncrptのSSL証明書の自動更新をさくらのレンタルサーバでできればいいのですが、残念ながら対応していません。
更新を忘れて証明書の期限が切れてしまうとChromeやFirefoxでサイトに接続しようとすると証明書期限切れの警告が出て「この先は危険だぜっ!」のようにさも危険なサイトのような扱いになり閲覧者が帰ってしまうこと請け合いです。
せっかくSSL化したのに更新を忘れただけで閲覧者数が減ってしまっては元も子もありませんよね。
こうなってくると無料でサイトをSSL化するには
- 90日のSSL証明書期限に気をつけつつさくらを利用し続ける
- 無料で独自SSLを利用できるレンタルサーバーに移転する
の2択です。
ズボラな私としてはいつかSSL証明書の期限を切らしてしまう自信があったので、後者のサーバー移転を選択することに相成りました。
現在さくらのレンタルサーバーではLet’sEncrptを利用したSSL化が無料でできるようになっています。証明書の自動更新にも対応していてSSL化についてはmixhostと遜色なくなりました。
私にはSSL化に加えてもう一つさくらからサイトを移転したい理由があって、それは…
PageSpeed Insightsで100点をとりたかった
サイトの表示速度を点数化して教えてくれるGoogleのPageSpeed Insightsってありますよね。
さくらのレンタルサーバを利用しているとこのPageSpeed Insigthsで適用可能な最適化で必ず
サーバーの応答時間を短縮する
このようにサーバーの応答時間が遅いよと注意されます。そして、このサーバー応答時間に関する注意を消さない限りPageSpeed Insigthsで満点をとることはできません。
サーバーの応答時間の注意以外はWordPressのような重めのCMSでもさくらで消すことができたのですが、サーバー応答時間だけはどうしても私には消すことはできませんでした。細かくチューニングをすれば体感では遅く感じないくらいには高速で表示できるようにはできたのですが、どうしてもサーバー応答時間に関する注意を消せませんでした。
そこで、さくらのレンタルサーバを利用している他のサイトさんをPageSpeed Insigthsで計測してみたところサーバー応答時間短縮の提案はほとんどのサクラを利用しているほとんどのサイト出ていることがわかりました。と言うことは設定云々ではなく、さくらのレンタルサーバ自体応答時間が遅いと考えるのが妥当ですよね。これはもうサーバー変更をしなければどうにもなりません。
それにPageSpeed Insightsの点数はともかくページ表示速度が2秒遅くなるだけで離脱率が50%上がるらしいので、表示速度は早いに越したことはありませんからね。
移転先レンタルサーバーの候補
サーバーの応答速度を第一に、SSLは無料のLet’sEncrptがあるのでできれば無料ならいいなと言う感じでレンタルサーバーを探してみました。
Amazon EC2はどうやら高い
EC2はAWS(Amazon Web Services)が提供しているクラウドで応答速度は早いし、高耐久でアクセスが集中してもめったに落ちることはない非常に優秀なクラウドです。
私の場合運営しているサイトが特化サイトばかりで滅多にバズることもないし、さくらのレンタルサーバで対応しきれないほどアクセスが集まったこともないのでEC2は明らかにスペック過剰ですが一応調べてみました。
調べてみたところEC2は従量制で使った分だけ後から料金が請求され、おまけにドル建てということがわかりました。
つまりEC2はいくら掛かるか事前にはわからないのです。
料金が事前にわからないのは不安ですよね。
それでも今までの実績から推測される値を料金シミュレーターにぶっ込んでみると、どうやら月に3千円程度かかるようでした。
う~~ん、月3千円は高いですね。
さくらのレンタルサーバのスタンダードプランが月額515円(税込)ですから、わかってはいましたがEC2は移転先として料金面でもふさわしくありませんでした。
従量制で料金がわからないのもありますが、設定を間違うと料金が跳ね上がったりクラウド破産もあり得るのでEC2は即却下しました。
私にはXSERVERは選べない事情がある
独自SSLが無料で設定できて高速なサーバーと言えばXSERVERがまず浮かぶ方が多いと思います。私が2年前にレンタルサーバーを探していたときにも当然XSERVERは候補に上がりましたが、その時は結局採用に至りませんでした。
それと言うのも、アダルトサイトではないのですがちょっぴりむふふなサイトを運営する予定だったからです。むふふなサイトはXSERVERでは禁止なので自動的に却下になりました。
これは完全に私個人の事情ですね。
ちなみにさくらのレンタルサーバでもアダルトサイト運営は禁止ですが、XSERVERよりは緩く私が運営しているような軽い程度のものならOKでした。
私にはmixhsotがピッタリだった
ひょんなことから新興のレンタルサーバーmixhostを知り、かなり良さげだったのでさらに調べてみると
- 独自SSLが無料でしかも簡単
- ディスクスペースがSSDで高速
- HTTP/2対応(日本初)で高速表示
- Quic対応(日本初)で高速表示
と私の求めている無料SSLと応答速度の改善もできそうでした。
基本性能を見ても
スタンダード | プレミアム | ビジネス | |
月額費用 | 980円 | 1,980円 | 3,980円 |
ディスク容量(SSD) | 150GB | 250GB | 300GB |
CPU | 仮想3コア | 仮想5コア | 仮想8コア |
メモリ | 4GB | 8B | 12GB |
転送量目安 | 2TB/月 | 4TB/月 | 6TB/月 |
独自SSL | 無料 | 無料 | 無料 |
MySQL | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
マルチドメイン | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
サブドメイン | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
メールアドレス | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
※12ヶ月契約時の税抜き料金です
※初期費用は無料
※移行時の料金で現在は異なります
ディスク容量が少ないと言っても運営している7個のサイトを全て足してもさくらのレンタルサーバのディスク容量を2GBくらいしか使っていなかったので問題ありません。2年弱で2GBなのでディスク容量に関しては当面心配なさそうです。
そしてなりより良いのがmixhostはアダルトサイトや出会い系の運営可なので私が運営しているちょっぴりむふふなサイトも問題なく移転できる点です。
問題となりそうなのはサービス開始が2016年の6月で運営実績がまだ1年しかないことと、2017年の2月に大規模障害を起こし数時間繋がらない状態になったらしいというのが調べたら出てきたことくらいです。
くらいと軽く書きましたがさくらのレンタルサーバ(運営実績20年以上)では利用していた2年間でこのような大規模障害に遭遇したことはありません。サイトに繋がらなくなってしまっては機会損失ですし、サーバーの安定性というのはかなり重要な要素でもあります。
しばし悩んだ結果mixhostは30日間の無料お試しがあるのでとりあえずあまり収益が上がっていないサイトを1つ移転して様子を見てみることにしました。
mixhostを1ヶ月利用してみて
そんなこんなでmixhostを利用し始めたわけですが、この1ヶ月間特に問題もなく快適に利用できています。
mixhostに移転してみて良かった点は
WordPressの管理画面が高速表示される
WordPressで記事を作成する際に「下書きとして保存」、「プレビュー」、「公開」などの操作をするとなんだかもたついた感じがしていましたが、これはWordPress特有の問題だと思っていてあきらめていました。
しかし、mixhostに変えてからは管理画面の操作を高速にできるようになり「サーバーのせいだったのか!」と判明しました。あのもたつきは記事を書く際のストレスになっていたので快適に記事を書けるようになりました。
SSL化があっけないくらい簡単
Let’sEncrptの無料SSL証明書をさくらのレンタルサーバにインストールした際には初めてのせいもあったかもしれませんが、時間もかかりかなり手間取りました(おまけに証明書の更新もしなければならなかった)。
しかし、mixhostではネームサーバーをmixhostに向けてコントロールパネル(cPanel)からドメインをアドオンするだけでサイトのSSL化ができてしまいます。たったこれだけでSSL化は完了で、サイト移転ならサイト内のパスをhttps://に書き換えるくらい、新規サイトなら何もすることなくhttps://対応サイトになってしまいます。
もちろん無料ですし証明書の更新も自動でやってくれます。
サーバーの応答速度が早くPageSpeed Insightsも100点
私のサイトの場合はさくらのレンタルサーバを利用している段階でPageSpeed Insightsの提案はサーバーの応答速度だけだったので、mixhostに移転させただけで速度の提案が無くなりスコアも100点になりました。
しかも、かなり早くなっていたと思っていたサイト表示速度も体感でわかるくらいさらに高速になり速さの点ではmixhostは本当にすごいですね。
サーバー管理画面が使いやすい
一度設定をしてしまえばあまり見ることがないサーバー管理画面ですが、mixhostのサーバー管理画面はさくらのレンタルサーバに比べると格段に見やすく使いやすいです。
それにさくらのレンタルサーバでは見ることができない、リアルタイムのサーバー負荷が見られるのも地味にありがたいですね。
良かった点は他にもあるのですが、SSL化、サーバー応答速度の改善については上述した通り大変満足のいく結果になりました。あまりに使いやすいので様子見期間を短縮して全てのサイトの移転を早めたほどです。
良いことばかりを書いてもなんなので不安な点も書いておきます。
1ヶ月間におかしなことが数度あった
自分のサイトをチェックしている時とサイトの更新作業をしている時に3回ほど「データーベースが…」と表示され繋がらなくなったことがありました。
それぞれ数分で解消されましたがこれはさくらのレンタルサーバを利用していた時には見たことがなかったもので、不安を感じました。twitterなどでも「mixhost繋がりにくくない?」などとツイートしている人がいて私だけに起こっているわけではなさそうでした。
繋がらなくなったのは同じ日に3回起こって、それ以降起こっていないのですが移転してきたばかりのサーバーでこのような目に遭うと若干不安ですよね。
※後で確認したところ障害情報がmixhostにあがっていました
このようなことが頻発するとなるとまたサーバー移転を考えなければなりませんが、私が移転してきたタイミングでたまたまなっただけかもしれませんししばらくは注視をしたいと思います。
移転は成功だった?
不安なことも若干起こったものの無料でSSL化ができたし、なにしろ高速で快適に利用することができているのでさくらのレンタルサーバからの移転は成功だったと思います。あまりに快適なので所有している全てののサイトをmixhostに移しましたし、お試し期間完了を待たずに12ヶ月分の利用料も支払いました。
mixhostはWordPressの導入も簡単でスタンダードプランなら1ヶ月980円(12ヶ月契約の場合)で運営をすることができブログ運営初心者の方にもおすすめできます。
また、mixhostは初期費用が無料なのでこれからWordPressでブログ運営をする方の初期投資を低く抑えることができます。収益を上げる前の初期投資はなるべく少なく抑えたいですよね。mixhostには30日間の無料お試し期間がある(おまけに申込時にクレジットカードの登録が不要)のでなおさら気軽に始めることができますよ。
MixHost
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