今でもGoogleの検索結果順位に被リンクは影響を与えてはいますが、SEO的に効果があるリンクはオーソリティサイトなどからのリンクでありしかもナチュラルリンクでなければなりません。
昔のようにリンクを購入したりサテライトサイトからリンクを送ったりするだけで検索順位の向上が望めたのは過去の話です。
ペンギン4.0アップデート1周年
不正リンクをチェックするペンギンアルゴリズムが昨年の9月に4.0にアップデートされてからおおよそ1年経過しました。1周年だからというわけではありませんがここでペンギンアップデートの概要をまとめてみましょう。
ペンギン3.0からの変更点
ペンギン3.0からの重要な変更点は
- コアアルゴリズムに組み込まれ自動更新
- 不正リンクを無効化
の2点です。
ペンギンがコアアルゴリズムに組み込まれ自動更新
4.0へのアップデートに伴いペンギンアルゴリズムはコアアルゴリズムに組み込まれました。ペンギンアルゴリズムがコアアルゴリズムに組み込まれたことにより随時自動的に更新が行われるようになりました。
これはどういうことかというと、従来ペンギンのデータを更新するには「更新を実行する」と言う人手による作業が必要だったのが、リアルタイムでデータを更新をし続けるようになったということです。Googleがウェブページをクロール、インデックスすると直ちにペンギンアルゴリズムが反映された検索結果が現れるように進化したということですね。
詳しくはGoogleウェブマスター向け公式ブログ
Penguin が Google のコア アルゴリズムの一部になりました
また自動更新になったことにより今後よほど大きな変更がない限りアナウンスなどはされることはないと思われます。
不正リンクを無効化
ペンギン3.0では品質の低いリンクはペナルティ対象でしたがペンギン4.0では不正リンクは無効化されるようになりました。
Googleの言う不正リンクとはSEO対策のためだけにつけられたリンクで
- 有料リンク
- リンクファーム(リンクプログラム)に参加
- 過剰な相互リンク
このようなものが不正リンクとみなされます。
ペンギン4.0で不正リンクはペナリティではなく無効化となったわけですが、どういうことかというとGoogleが不正とみなしたリンクはウェブページの評価でマイナスにはならないけどプラスにもならないよ単純に無視しますよということです。
つまりnofollowリンクと同等にみなし存在しないリンクとして扱われるわけです。
この不正リンクの無効化はライバルサイトにスパムリンクを張りまくりGoogleからの評価を落とすというネガティブSEO対策の一環だと思われます。以前はスパムリンクを張られたらいちいちリンクの否認をする必要がありましたが、スパムリンクは放っておいてもマイナスに評価しないから大丈夫というわけですね。
単純に自分が運営している他のサイトを紹介したいだけなのに不正リンクとみなされたらどうしようnofollowつけたほうが良いかななどとビクビクしなくてもよくなったのはありがたいですね。万が一不正と取られても無視されるだけなので安心して自分のサイトから自分のサイトへリンクを張ることができます。(←経験上Googleもバカではないのでこのような心配は杞憂なんですがそれでも安心ですよね。)
被リンク購入のリスク
有料リンクは無効化されるだけなのだから「ペンギン4.0に補足されなければプラスのSEO効果しかないのでは?」とお考えになるかもしれませんがそうではありません。
いつペンギンに補足されるかわからない恐怖
リンクを購入して上手いことGoogleの検索結果の上位に表示されるようになったとしても、ある朝起きてみたら圏外に飛ばされていた…なんてことがいつ起こってもおかしくありません。
しかもペンギンアルゴリズムはコアアルゴリズムに組み込まれたことにより自動的に更新されるので、以前のように「次のペンギンが来たらやばそうだから対策しておこう」とアップデート前に対策を取ることもでません。
手動によるペナルティもある
ペナルティを課すのはアルゴリズムだけではありません。Google社員が手動で課すペナルティもあります。
手動ペナルティはページ単位ではなくドメイン全体に課される場合もあるので食らってしまうとサイトがネット上に存在しないのも同然になってしまうこともあります。
手動ペナルティは解除することができますが、ペナルティ解除申請には当然目視による審査が入るのでペナルティ解除はなかなか大変です。しかも、ペナルティが解除されたとしても不正に順位が上がっていたわけですから元の順位に戻ることはありません。
リンク購入のSEO効果はそもそもわかりにくい
Googleの評価は被リンクだけではなく様々な要素によって決定されます。決定要素は200以上もあると言われており被リンクはその中の1つでしかありません。そしてこれがリンク販売業者の言い訳に使われています。
リンクを購入したのに検索順位が上がらなかった
リンクをつけたのに順位が下がったあるいは変動しなかった時リンク販売業者は「被リンクは1つの要素でしかないのでページ品質を上げて下さい」などと言ってきます。張られたリンクがGoogleに低品質とみなされていて意味が無い(無効化)リンクとみなされているかもしれないのにです。
リンクを購入したら順位が上がった
リンクをつけて順位が上がった時リンク当然販売業者は「被リンクの効果で順位が上がったんですよ!」と言いますが、実際は他の要素で順位上がっていてたまたまそのタイミングが一致しだけかもしれません。順位は常に変動しているのです。
このように検索順位が下がってもリンク販売業者は言い訳ができるのですから楽な商売ですよね。被リンクの重要性を必要以上に煽ったサイトを作成して宣伝すれば良いのですからちょろいもんです。
- 被リンクがないとインデックスされない
- 被リンクをつけた途端に順位がついた
何ていうのをよく見ますが嘘です。インデックスされないのは品質が低いページとGoogleにみなされているからで、被リンクがないからではありません。そのような低品質ページにリンクをつけたとしてもインデックスされることはありません。もしリンクを送った直後にインデックスされたとしてもそれはタイミングが一致しただけでただの偶然です。
- 品質の低いリンクは順位下落の原因
- 当社のリンクは質が良いので順位向上につながる
これもよく見かけますが嘘ですね。品質の低いリンク(不正リンク)は現在稼働しているペンギン4.0では無効化されるだけで順位決定要素にはなりませんし、業者のリンクはGoogleも必死に探しているので既に補足されている可能性が高いリンクです。
まとめ:Googleが考えていること
Googleが恐れいてるのは自社の検索結果で検索意図にそぐわない(ユーザーを満足させられない)結果を表示してしまいそれが原因でユーザーが離れていくことです。
ほぼ検索を独占している現状から言ってGoogleがシェアを失うなんてありえないとお考えになる方もいるかもしれませんが、Googleが登場した時のことを思い出して下さい。瞬く間にYahooからシェアを奪い弱小検索サイトを駆逐してしまいましたよね。Googleがシェアを失うことは有り得る話なのです。
Googleのシェア喪失を防ぐための有料リンクで嵩上げされただけの糞サイトの駆逐であり、ブラックハットSEOと呼ばれる手法を使って不正に評価を高めたサイトの駆逐なのです。
自らの不沈がかかっているわけですからGoogleも必死になって不正サイトの取り締まりをしているわけですね。
Googleのサイト評価アルゴリズムは日々進化しており、AIの搭載などで今後ますます評価アルゴリズムは洗練されていくと思われます。なので今後は更に小手先のSEOは通用しなくなりサイト、記事の品質で勝負するようになっていくはずです。
Googleの考えていることはユーザーの満足度を上げることで、これは我々サイト制作者の目指すところとも一致しているはずです。
リンク購入などという効果があるんだかないんだか(時にはマイナスにさえなる)曖昧なものにお金や労力をつぎ込むよりも、サイトの品質向上させユーザーを満足させる記事を作成することに時間や労力をかけることが最大のSEO効果をもたらすはずです。
そしてこれが今のところネットを支配しているGoogleの考えとも一致しているのです。ユーザーを満足させられなければGoogleも我々サイト運営者もおしまいなのです!
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